ホーム >> ご使用の患者さま >> 嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)とは?

ご使用の患者さま

嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)とは?

3.どのような症状がおこりますか?

どのような症状がおこりますか?

嚢胞性線維症患者さんの体内では、とても粘り気が強く、取りのぞくことが難しい粘液や分泌液がつくられます。そのため、慢性の呼吸器感染症や呼吸器疾患になる可能性があります。
また、食べ物をうまく消化することができず、栄養を吸収することが難しくなってしまいます。

●呼吸器系の症状

粘り気の強い粘液は呼吸器系に影響をおよぼします。呼吸器系の大切なはたらきは呼吸です。空気中から酸素をとりこみ、血液を通して体内に酸素を運びます。粘液が肺を詰まらせることで、呼吸がしにくくなったり、細菌が感染しやすい環境をつくり出してしまいます。

消化器系の症状

●消化器系の症状

消化器系は食べ物をエネルギーに変えるはたらきをします。この病気の患者さんの体内では、粘り気の強い胆汁(たんじゅう)肝臓によってつくられた脂肪を分解する消化液などの分泌液が胆管(たんかん)胆汁を十二指腸へ運ぶ通路や膵臓を詰まらせてしまい、消化液の小腸への分泌を妨げています。そのため、食べ物がきちんと 消化できず、十分な栄養がとれません。

●消化のコントロール

食べ物を消化して十分な栄養をとり、体重を維持するために次のような治療が行われます。

  • 適切な食事: 体重の増加を助ける高脂肪食や消化しやすいように食べ物を調理します
  • 栄養サプリメント摂取
  • 膵酵素(すいこうそ 消化を助ける酵素)摂取
  • ビタミン剤(ビタミンA,D,E,K)摂取
  • 経管栄養法: 鼻あるいは腹壁から胃や十二指腸・空腸などに管を通して流動食を注入し、栄養を補給する方法です

ことばの説明

胆汁
肝臓によってつくられた脂肪を分解する消化液
胆管
胆汁を十二指腸へ運ぶ通路

肺の細菌感染

肺の細菌感染

細菌は粘液中で増殖します。
嚢胞性線維症患者さんにおいて、最もよくみられる肺の細菌感染の原因菌は緑膿菌(りょくのうきん)です。

緑膿菌とは

●緑膿菌とは

緑膿菌は空気中、土壌、水中など、どこにでも存在する細菌の一種です。緑膿菌は、この病気であるかどうかにかかわらず、肺に侵入してしまいますが、健康な人が感染症をおこすことはほとんどありません。患者さんの肺には粘り気の強い粘液があり、そこに緑膿菌がとどまってしまうために、感染症をひきおこす可能性が高くなります。そのため、たいていの患者さんは、肺の慢性的な緑膿菌感染をおこしてしまいます。実際に日本でも、94%の患者さんの肺に緑膿菌が存在していました。

●肺感染による影響

細菌感染を繰り返すと、患者さんの肺機能は低下してしまいます。感染症は炎症をひきおこし、次のような症状があらわれることがあります。

  • 息切れ
  • 慢性的な咳
  • 胸苦しさ

感染により気道が障害され、一段と呼吸がしにくくなってしまいます。

●感染症の治療

感染症の治療には抗生物質が使われ、次のようにさまざまな形で投与されます。

  • 静脈注射:血管に直接投与します
  • 吸入  :呼吸により吸い込みます
  • 経口  :口から飲み込み、消化管から吸収されます

気道の炎症

気道の炎症

肺から細菌を取りのぞくことは容易ではありません。細菌が常に存在していることにより慢性の炎症反応がおこります。この炎症反応が長く続くことによって肺に障害がおきてしまうことがあります。

感染⇒炎症⇒肺の障害

●炎症による影響

肺で炎症がおこり、肺が腫れることによって、気道が狭くなり、呼吸することがさらに難しくなってしまいます。

 
お問い合わせ

文字サイズの変更

  • 小さく
  • 標準
  • 大きく